厄年2

病院で色々と検査をしましたが、不思議と骨が折れたり、内臓が損傷したりといった事は無く、口の中もフロントガラスの破片で少し切ったぐらいで ほぼ無傷に近い状態で、直ぐに退院する事が出来ました。

 

退院はしましたが、母親が心配していたので暫くは仕事を休み、家で安静にしていたのですが 3日もすると 退屈で気晴らしに外を散歩しようと家を出ました。

 

家から300mくらい歩いた所に自動販売機がありそこで飲み物を買う 母親の友達のオバさんを見付けたので 事故の時のお礼を言おうと オバさんに声を掛けました。

 

オバさんは笑顔で退院した事を祝ってくれました。そして こう言われました。

「やっぱりねぇ。〇〇(私)ちゃんは守護様が強いからかねぇ…あの事故の時ね、救急隊の人や警察それと野次馬達はねぇ…みんな車を見ただけで、〇〇(私)ちゃんはダメだと思われていたんだよ。」と…。

 

当然 オバさんから事故の知らせを受けた母親も車を見ただけで、私は死んでるものと思われていたそうです。

 

でもオバさんは「〇〇ちゃんは大丈夫。気をしっかり持っていれば大丈夫だから…。」と母親に言ったらしいのです。

 

そして「今、厄年でしょ?厄を過ぎるまでは、気を付けなさい。今が一番呼ばれる危険性が高いから…守護様が護ってくれているから大丈夫だとは思うけど、兎に角気を付けてね。」といってオバさんは帰って行きました。

 

言われた意味が分からず 祖母の家に行ってオバさんに言われた事を祖母に話すといつもニコニコしている祖母が真顔で「そうかい。お前が20歳を迎えたら話そうと思ってたけど…」といって仏間に行き長細い桐の箱を持ってきて蓋を開けました。

 

中には緋色の数珠が入っていて私は(気持ち悪い色をしてるな…)と思って見ていると 祖母が軽く笑いながら「気持ち悪いかい?」といったので驚いて顔を上げ祖母を見るとニコニコしたいつもの祖母の顔が私を見ていました。

 

私 「なんで分かったの?」

 

祖母 「さぁ何でだろうね?」

 

私 「いや…私が聞いてるんだけど…。」

 

祖母 「お前 ちょっとその数珠手に持ってみろ。」

 

私 「いや…気持ち悪いからいいよ。」

 

祖母は笑いながら大丈夫、大丈夫と数珠を箱から出して、私の左手の掌にのせました。

 

あれほど気持ち悪いと思ってたのに 手にした途端にそんな感情は吹き飛び なんだかとても懐かしい気持ちになりました。

 

祖母はそんな私の様子を見てから数珠を私の左手の掌で小さく纏め右手の掌で蓋をする様に握らせました。

ピリッと電気が走った感覚がありました。

祖母が数珠を見てみろと言うので そぉっと右手を除けて数珠を見ると 緋色の数珠は 水晶の様に透明になっていました。

 

私 「えっ⁉なに?えっ⁉」

 

祖母 「………」

 

私 「えっ⁉ちょっ…なに?色が無くなったよ⁉」

 

祖母 「やっぱりな…。」

 

私 「なに?なにがやっぱりな?」

 

祖母 「守護様の力が強くなりすぎてるな…」

 

私 「は?守護様?なにそれ?意味が分からないよ⁉分かるように話してよ…」

 

祖母 「うん。お前が産まれた時に、わし等が憑けた守護様が力を使い始めたんだよ。」

 

私 「ん?守護様?憑けたって?!はぁ?意味わかんない…。」

 

祖母 「守護様は怖いもんじゃない。お前にとっては守り神だ。その守り神の力が強くなったって事は…お前はこれから災いにあうという事だ。」

 

私 「……?ん~と、何でその守り神?的なものを憑けられたのかな~?」

 

祖母 「お前が女だからだよ。」

 

私 「はい?女だからって?えぇ~っ‼なにそれっ?」

 

祖母 「血を継ぐ者の定めだ。父方の血は母方よりも遥かに強い。うちの家系は女には必ず守護様が2~6体憑いている。産まれた子が女だと守護様を憑ける決まりになっている。」

 

私 「じゃあ私が事故ってほぼ無傷に近い状態だったのも、その守護様のおかげって事?」

 

祖母は黙って頷いた。

 

私 「災いって…何が起こるの?」

 

祖母 「それは分からん。分からんが厄を迎えた歳の一年は必ず何かしら災いが起こる。」

 

私 「………」

 

祖母 「これからお前の目には今まで見えんかったもんが視える様になる。恐れるな。恐れれば禍いモノを呼び寄せてしまうからな。慣れんうちは仕方ないが そのうちコントロール出来る様になる。そうなれば自分で視ん様にも視る様にも自在に出来るようになる。」

 

私 「……私が事故を起こしたのも何か関係があるの?」

 

祖母 「お前はあの家の息子(半引きこもりだったらしい 私が事故を起こす数日前に近くの水門で自殺してたらしいです。)に呼ばれたんだろうよ。あの家には生気を感じらんからな。」

 

私 「そっ…かぁ」

 

何故か私は全てを受け入れる事が出来た気がした。何故かは未だに分からないけど…でも何と無くその時はそう感じた。

 

そして 19歳の一年間。

私は 警察官に顔を覚えられる程の尋常じゃないくらいアッという間に過ぎ去る一年間に30数件の交通事故に見舞われましたが、どんなに悲惨な事故に遭っても ほぼ無傷でした。

 

この話には後日談があります。

また 次の機会にでも投稿させて頂きます。

 

文章力が無いので読み難かったらすみません。

 

お付き合い下さいましてありがとうございました。

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