呪われる話

一昨年か去年か、その類の話をきいたんです。ここで、先に断っておきますが、その話自体はここには載せません。私自身が心霊現象にあうまでは、得意になって友人に話していましたが、みんな心霊現象がおきたと言っていたり、事故にあったりしているので。さらに、私が運営していたHPで紹介した結果、そのHPの常連さんはなどは、最近世間を騒がせた事件の被害者となりました。そんなこともあって、さすがにここには載せられません。ネット上でまでも呪いは伝わるらしいので。ここでは、私がその話をきいて体験したことを載せます。この話自体載せるべきではないのかもしれませんが、いつまでもこの消えぬ恐怖を少しでもみなさんと共有したいんです。でも、話をきかせた妹は、だいぶ経った今でもなんともないので、大丈夫だと思います。私はその夜、私のアパートで友人2人と酒を飲んでいました。(仮にW、Kとします)私は幽霊やなんかの類のことが大好きなので、勢いにまかせて友人に心霊スポットへいかないかと持ちかけました。高校からの付き合いなのですが、高校時代から、そんなことを持ちかけるたびにこの二人は拒みました。今回もそうなるだろうと思い、ダメ元で言ったんです。すると、Wが急に「お前そんなこと言うな!これからも絶対そういうとこ行ったりすんな!」と、怒鳴りました。Kも私もなぜそんなに怒るのかわからず、理由をきいても「いいから」とか「なんとなく」とか力なく誤魔化そうとするばかりでした。Kと私は余計きになり、俯いて汗をドバドバだしているWにしつこくききました。するとWは、しばらくすると折れて、「じゃあお前らいまから話すけど、絶対誰にも言うな。あと、霊現象がおきても俺は責任もたないからな」と、話し始めました。WはWのおじいさんからその話をきいたらしく、Wのおじいさんも話すときに震えていたそうです。私はWから話をききました。

 

 

 

私は小さい頃からその類のことを大量にきいたりして慣れているし、絶対出ると言われている心霊スポットに一人でいって、平然と帰ってくるような男です。そんな私にとってもものすごく怖い話でした。Wは淡々と話、話終え、「この話をきいて霊がでてきても、お経を唱えたりしたら絶対にいけない」といい、それきり黙りこくってしまいました。Kはそれを隣できいていて、汗を額から噴出し、Wと同じように黙りこくっていました。私は久しぶりに恐怖心を掻き立てられ、一人で静かに興奮していました。その夜、KとWは私の家に泊まることになりました。私は興奮さめやらず、KとWが寝ている横で、メールで友人にその話をしたり、HPで紹介したりし、いつのまにか携帯片手に寝ていました。つぎの日、KとWは帰りましたが、仕事もちょうど休みだったので、家でゴロゴロしていました。昼ごろ、ウトウトしていると、急に背筋がゾクゾクしました。これは金縛りがくる前兆なので、内心大喜びで、「今日こそ幽体離脱するぞー!」とか考えていました。金縛りになり、数分間幽体離脱しようと頑張っていました。すると、部屋の呼び鈴がなりました。いつもなら「ピンポーン」となるのですが、その日は「ピピピピピピピンポポピンポン」みたいにリズミカルに鳴りました。私は怖いとは思わず、内心大爆笑していました。金縛りは夢だ、ということもきいていたので、そのリズムにのせて幽体離脱を試みたりということすらしていました。しばらくすると、呼び鈴は鳴り止み、金縛りはとけました。内心ガックシです。すると、ドアをバンバン叩く音がしはじめました。昨日のWの話、それと今日の金縛り(私は滅多に金縛りにはあわないのです)、そしてこのドアをたたく音、私はそれらのつながりをふと考え、さすがに少し怖くなりました。しかし、最初から幽霊ときめつけるのはイカン、第一、昼間から幽霊なんて滅多にないだろう、と考えると、気が軽くなり、ドアをあけました。それまで狂ったようにドアが叩かれていたのに、あけると誰もいませんでした。また少し怖くなり、ドアをしめ、テレビをつけ、怖さを紛わす努力をしていました。

 

 

 

テレビが急にプツンと切れ、風呂場からシャワーを音がザァザァきこえました。普段恐怖心をもたぬ私も、なんのことはありません。心霊現象に遭遇していなかったから恐怖がなかっただけのようで、実際そのようなことがおこり、恐怖で風呂場を見に行くこともできません。どうしようもなく怖くなった私は、部屋をでようと思いましたが、私の住むアパートは、玄関はいって右手に台所があり、左手に風呂場があるつくりになっていました。つまり、部屋をでるには風呂場の横をとおらなくてはならないのです。しかし、いつまでもグダグダしていて、このまま夜になってしまったら、そのほうが怖い。意をけっして、玄関までダッシュしました。そして靴をはくときに、風呂場が気になって、チラリとみてしまったんです…。女性らしきシルエットが、人間とは思えぬような動きでウネウネと動いているのが、はっきりみえました。そしてそれを目にした瞬間、「ご飯よ!食べなさい!ご飯食べなさい!!」と女性が叫ぶ声が風呂場からギャンギャンきこえました。一人の声ではありません。何人もの女性の声でした。怖くて怖くて、一目散に部屋をでて、Kの家にいきました。きっと、恐怖が共有できる人と一緒にいれば大丈夫、と思っていたんだと思います。呼び鈴をならしてもKはでてこず、電話をしてみると、Wの部屋にいるとのことなので、Wの部屋にむかいました。Wの部屋につくと、Kのところにも霊がでてきたとのことで、涙目になっていました。私もKも、どんなことがあったかなんて喋る気にもならず、ただ酒をのみ、バラエティ番組で気をまぎらしながら、三人でちいさく固まっていました。以上が私の体験した話です。私がWからきいた話を詮索するようなことはしないでください。お願いします。仮に詮索したとしても、Wのおじいさんが昔住んでいた村の人間のみが知っている話らしいですし、そこでも他言無用とされていたらしいので、詳しいことがわかるはずもありませんが。そんなおじいさんが、なぜWに話をしたかは謎ですが、いまさらWに聞く気にもなりません。しかし敢えてひとつだけ言わせてもらうなら、私の体験したことは、Wの語った話と深く関係する内容でした。では、さよなら。

               

                                                                                                                                                                                                                                               

                                                                                               

 

最新情報をチェックしよう!

中編の最新記事8件

You cannot copy content of this page