4人は無言で頷き合って、急いで車に戻って、急いで橋を離れた。
AとBは霊感こそないものの、ただならぬ空気を感じてはいたようだった。
D「とにかくやばい。うちの親父だろうと誰だろうと、絶対にあいつは祓えない。」
A「日本一というか、最強の除霊師でも?」
D「無理だと思う。あいつ、少なくみても30年以上はあそこにいる。昨日か一昨日辺りにも、
絶対に誰か落ちてるから。賭けてもいい。」
霊感のないAもBも男の姿を視認していたので、蒼ざめるばかりだった。
その後、肝試しに行ってから1ヶ月もしないうちに、Cが精神病院に入ってしまった。
3人はCに会おうとしたが、Cの家族から強く拒絶されてしまった。
あの時、谷底に降りるあの道を、Cは先頭に立って下っていた。
本当にやばかったのは橋の上ではなく、谷底のほうだったのだ。
橋の上の男も相当やばかったらしいけど、橋の下の谷底は
自殺者が叩きつけられて死ぬ場所だから、やばいという言葉では
到底形容できないほど危険な場所だった、という事らしい。
俺はと言えば高校の地学の実習でその谷底(竜の口渓谷)に昼間行った
んだが、濡れた岩場で滑って尻餅ついたぐらいだ。
赤い光か…本格的にやばそうだな。
近隣にある大学の授業でも、谷底に降りて地層を調べるための
実習をしている。尻餅程度で良かったなwww