金縛り

 

 

これは兄が家を出て私が兄の部屋を使うようになった頃に起こった出来事です。

初めて一人部屋ができた私はその夜、ウキウキしてなかなか寝つけませんでした。
しかし、2時をすぎた辺り、さすがにウトウトしていると急に体が動かなくなりました。
金縛りです。私は初めて金縛りにあったこともあり、少しパニックになりました。目は開くのに体が動かない。どうしようか、悩んでいるとベッドの側に人の気配がしました。私はもう怖くて怖くて必死に目を開けないように、それを見ないように「あっち行って!」とずっと思っていました。
すると、その人の気配がなくなり、私は動けるようになりました。動けるようになってホッとして、私はそのまま寝てしまいました。

そんな事が1週間連続で起こり、私もすっかり金縛りに慣れてしまい、金縛りが起こっても「またか…いい加減にしてよ!こっちは眠いのに!」と怖さよりイライラのほうが勝ってきました。
そして、つい「そんな伝えたいことあるなら何か言えばいいじゃん!!」と思ってしまいました。

すると「……K(兄の名前)は?」と男の子の声が。
なんで兄を知っているのか、不思議に思っていると男の子の気配はなくなり、私は動けるようになりました。

さすがに怖くて、金縛りが解けると私はすぐに両親の元へ行き、「部屋にGが出た」とか適当な理由をつけ、その日は一緒に寝かせてもらいました。

それから1週間ほど両親と寝ていたのですが、さすがにそろそろ自分の部屋で寝ろと言われ、私は1週間ぶりに自分の部屋で寝ることにしました。

その夜、私はまた金縛りにあい、またベッドの側に男の子の気配がありました。
「ねぇ、Kは?なんでお姉ちゃんがKの布団で寝てるの?」
と話しかけてきました。
口が動かなかったので心の中で「Kは仕事でこの家を出たの!お正月とお盆の年に1、2回は帰ってくるけど、それ以外は帰ってこないよ!私はKがこの部屋使っていいって言ったから使ってるの!」と言いました。

すると男の子は納得したのか、気配がなくなり私は動けるようになりました。

その日以降、私は金縛りに会うことはなくなりました。
あの男の子は一体なんだったのでしょうか。

中学校で兄が聞いたという男の子の声と何か関係があるのでしょうか。

 

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